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2017/12/3 文化班勉強会🎍

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遅くなってしまいましたが、あけましておめでとうございます!
今年もMPJユースをどうぞよろしくお願いいたします!

さて、皆さんお正月はいかがお過ごしでしたか?
初詣に行ったりおみくじを引いたりされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ということで(!?)、12月に私たち後期文化班が『アフリカの信仰』をテーマに行った勉強会の内容をご紹介します!クリスマスシーズンだったため、キリスト教テーマ多めの、◎アフリカとキリスト教の歴史、◎アフリカにおけるペンテコステ派キリスト教、◎アフリカの呪術の三本立てでお送りします!じゃんけんぽん!うふふふふふ〜!

◎アフリカとキリスト教の歴史
こんにちは!上智大学2年のやぎです🐐

クーリスマスが今年もやぁってくる♪ということで、アフリカの人々がなぜキリスト教を信仰するようになっていったのか、またどうやって根付いていったのかを勉強会のテーマとして扱ってみました!

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上図のようにアフリカにキリスト教が再伝来した後、宣教師たちは病院や学校の設立など様々な方法でキリスト教の宣教をしました。
しかし、アフリカの人々は伝統的な信仰対象や宗教観を簡単に手放したのでしょうか。
そうではありません!
宣教師たちはアフリカの人々の神話世界について聞き、その神話や信仰にあった形でキリスト教の概念を人々に教えていきました(下図)

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そうしてアフリカにキリスト教が広まった後、敬虔なキリスト教を多く生み出したのですが、同時にアフリカでは伝統的な人々の信仰対象や文化からアフリカ独自の教会が生まれていきました(下図)
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現在(2015年)の全世界のキリスト教徒の約26%はアフリカ人なのですが、なんとの40年後の2055年には約40%がアフリカ人になると予想されています!キリスト教世界でこれから大きな存在感を持つことになるアフリカですが、これからアフリカの人々の宗教観やキリスト教がどう変化していくのか注目です👀

◎アフリカにおけるペンテコステ派キリスト教

ペンテコステ派は20世紀初頭、アメリカ南部で発生しました。この時期のアメリカの諸都市では、いわゆる「アメリカンドリーム」を目指し多くの人々が成功を期待しました。ここでは成功を目指す機会があっても、誰もが成功できるわけではありませんでした。

一方で、アフリカにペンテコステ派が広まった時期、IMFや世界銀行による構造調整プログラムが途上国で推進されその結果、貧困や失業率の増加をはじめ、厳しい状況に人々は立たされました。当時のアメリカとアフリカの状況の共通点は、苦しい状況の中で精神的な安らぎを求めていたことです。そして、ペンテコステ派キリスト教は、すべての悪い出来事はすべて「悪霊」の存在だとして、その「悪霊」を追い出すことを目的としています。

ここでは、貧困や経済的不安の原因があいまいになってしまい、発展を妨げる原因になっているのではないでしょうか。一方で、豊かさを促進する側面として、人々の心のよりどころになる働きがあり、それが生きる希望になるのではないかと考えました。

どのような形で、アフリカと関わっていきたいか、まだ考え中ではありますが宗教はとても自分にとって興味深い分野なのでこれからもっと知識を深めてこれから行動に反映させていきたいと思います。

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◎現代アフリカの呪術
①呪術って何?
呪術や魔術と聞いて、皆さんは何か具体的なことが思い浮かびますか?私は『パ○レ○ツ・オブ・カリ○アン』のナオミ・ハリス演じる魔術師(?)がパッと思い浮かびました。言葉は聞いたことがあっても、映画や物語に出てきたことがあっても、呪術って結局何!?ということで当日使ったこちらのスライドをご覧ください。

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それでは現代社会との繋がりを見ていきましょう!

②現代アフリカの呪術
キリスト教やイスラム教などの一神教が入り込んだ現代でも、人々の根幹に呪術的土着信仰が根強く残る地域も多くあります。勉強会では、記事の一番下の参考文献に載せた『楽園に帰ろう』で筆者の新妻さんが体験した呪術による不思議な現象を紹介しましたが、ここでは割愛!皆さん是非読んでみてください。興味深い現象もありますが、その一方で、呪術が深刻な問題を引き起こすこともあります。

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呪術は、近代化とともになくなる古い迷信などではなく、むしろ近年呪術に関する報告が増えていて、研究者の間でも呪術と近代化を結びつける研究がされています。なぜ近代化に伴って呪術が活性化したのでしょうか?

③現代における呪術活性化の理由
理由は大きく分けて2つあると考えられています。
1つ目は、よく言われていることで、近年の急速な格差拡大や富の蓄積などの社会的不平等が原因という説です。それらを呪術によって説明・対処しようとして活性化しているということです。「あの人は呪術を使っているから金持ちになったんだ。」とか、「自分は呪いをかけられているから貧乏なままなんだ」、というふうに自分を納得させたり、呪術を解いてもらうことで解決しようとしたりすることで、活性化したのではないかという説です。これは日本のお祓いや「苦しい時の神頼み」と似ていますね。
2つ目は、植民地時代に起きた抗呪術運動が原因だという説です。(抗呪術運動の歴史についてもここでは割愛!ごめんなさい!)植民地行政が「妖術(信仰自体)が開発の邪魔!」と主張すると、地元住民はそれまでは呪術と一切関係のなかった範囲まで、「あれもこれも妖術(信仰ではなく妖術使い)のせいなんだ!」と想像力を膨らませてしまい、その呪いを呪術によって解こうとしました。そのことによって、活性化と言うより、人々にとっての呪術の影響範囲が拡大したという考えです。

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④まとめ
呪術は、昔からアフリカで重要な役割を果たし、人々の価値観に影響を与えてきました。植民地時代の行政によって新しい意味を与えられてその領域を拡大させたり、ネオリベラリズムやグローバル化に伴う不平等によって活性化したりしていると考えられていて、古来と現代の呪術は大きく異なりますが、どちらの時代にとっても重要なもので、深刻な問題も多くあります。近代化や開発と、呪術はもはや切り離せないものになったため、これからも呪術と人々の生活について考え続ける必要があると思います。

以上後期文化班でした!大変長々と失礼しました!
どうもありがとうございました!

【参考URL・文献】
◎アフリカとキリスト教の歴史
・The Washington Post “This map of global Catholic populations shows the church’s looming dilemma” 12/2/2013
・GCatholic.org  “College of Cardinals” 22/11/2017 
・Pew Research Center “Sub-Saharan Africa will be home to growing shares of the world’s Christians and Muslims”  19/4/2017
・中林伸浩「アフリカの宗教とキリスト教」、『アフリカ研究』38 1991.3
・オンヴラエメカ、「アフリカの神学に関する一考察」『カトリック研究』上智大学、 1991
・オンヴラエメカ、「アフリカの文化は反キリスト教的か : ナイジェリアの文化についての一考察。キリスト教を背景にして」、『カトリック研究』上智大学、1988
・信仰と神学 / 編集責任者:L.エルダース,H.ファン・ストラーレン/中央出版社/1974
・ヴァチカン : ローマ法王、祈りの時 / 南里空海文 ; 野町和嘉写真/世界文化社/2000.7
・キリスト教の2000年 : 初代教会から第二バチカン公会議まで / ミシェル・クリスチャン著/オリエンス宗教研究所/2004.10
・ローマ教皇 : キリストの代理者・二千年の系譜 / フランチェスコ・シオヴァロ, ジェラール・ベシエール著 ; 後藤淳一訳/創元社/1997.1
・キリスト教以外の諸宗教に対する教会の態度についての宣言 / 長江恵訳/中央出版社/1966.5
・図説 完全版聖書の世界/月本昭男監修/学研パブリッシング/2011.10
・アフリカ伝道への祈りと足跡 / W・R・ランバス [著] ; 中西良夫訳/関西学院大学キリスト教主義教育研究室/1990.5
・アフリカのキリスト教 : ひとつの解釈の試み / エイドリアン・ヘイスティングズ著 ; 斎藤忠利訳/教文館/1988.6
・文化と両義性 / 山口昌男著/岩波書店/1975.5

◎アフリカにおけるペンテコステ派キリスト教
・小泉真理(1996)「宣教協会と民族意識の形成―タンザニアマケテ県ルーテル教徒の動向」アジア経済研究所『アフリカレポート』第23号、26~29項。
・小泉真理(2002)「国家・教会・人々―タンザニアにおける信仰覚醒運動の展開―」『アジア・アフリカ言語文化研究』アジア・アフリカ言語文化研究所、194~215項。
・小泉真理(2007)『呪術化するモダニティ―現代アフリカの宗教的実践から―』(阿部年晴・小田亮・近藤英俊編)263~298項、風響社。
・三阪夕芽子(2012)「サハラ砂漠以南アフリカのキリスト教―ペンテコステ派の興隆ー」119~131項。

◎アフリカにおける呪術
・F・B・ニャムンジョ. ”開発というまぼろしが、ウィッチクラフトの噂を広げているのだ”. 梅屋潔訳. 思想. 2017, 8月号
・浜本満. 信念の呪縛. 九州大学出版会, 2014
・近藤英俊. “呪術化する現代アフリカ”.
・峯陽一, 武内進一, 笹岡雄一 編著. アフリカから学ぶ. 有斐閣, 2010, p.28-29
・新妻香織. 楽園に帰ろう. 河出書房新社, 1997

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