2017/10/28 農業・生活班

今回は珍しい体験型の勉強会!

こんにちは、東京大学2年の藤原風輝です。

10/28に行った農業・生活班の勉強会について紹介します。

今回の勉強会では、“体験を通じて学ぼう”というコンセプトで勉強会作りを行い、料理とプレゼンを合わせた企画を行いました。

図1

料理企画では、「フフ」と「パームナッツスープ」、「ブッサ」の調理をしました!

「フフ」とは、ガーナ中南部の一番メジャーな主食で、キャッサバとプランテンバナナから作られます。今回もキャッサバとプランテンバナナを購入してきて、一からフフ作りを行いました。パームナッツスープはフフと一緒に食されるガーナのスープです。この「フフ」と「パームナッツスープ」は昨年のガーナ研修に行ったメンバーが実際に現地で食していたものであり、今回はその現地の味の再現を目標に調理に臨みました。湯がいたキャッサバを叩くことで「フフ」のモチモチ感を出すのですが、この叩く作業が一番大変でした。おまけの「ブッサ」はキャッサバと同じく根菜のヤムイモを揚げて作られるもので、おつまみ的感覚です。これらの料理は思いの外時間がかかりましたが、とても美味しいものに仕上がり、みんなで楽しく調理ができたと思います。調理の様子は是非写真をご覧ください!

ふふ2

ふふ1

 

料理が落ち着いた段階で、農業・生活班の3人のメンバーによる発表も行いました。今回の料理で使われた食材のキャッサバをテーマに利用法や農業生産、労働の観点から発表を行いました。今回はキャッサバの農業生産について、当日の発表から抜粋して説明したいと思います。

きゃっさば

 

今更ですがそもそもキャッサバとはどんな作物でしょうか?日本ではタピオカゼリーの材料などとして知られていますが、南米・東南アジア、そして熱帯アフリカなどでは主食として多くの人に食されています。

キャッサバには収穫可能な期間が長いという特徴があり、特に西アフリカなどの熱帯に住む農民にとっては、主食としても現金収入源としても重要な作物であると言えます。一般にキャッサバは貧困者の食べ物と考えられており、そのためにあまり注目されてこなかったという側面もあるのですが、食料安全保障や農民の生活向上においてキャッサバ生産の効率・持続性を高めることは非常に重要であると考えました。

きゃっさば2

 

近年のアフリカでのキャッサバの生産動向をFAOSTATのデータから見ると、生産量は増加傾向にあるものの、作付面積の増加分によるところが大きく、単収は伸び悩みの傾向にあります。この傾向は世界最大のキャッサバ生産国であるナイジェリアで特に顕著です。こうした原因としては複数あると思いますが、今回は病虫害に注目して、キャッサバに見られる病気と害虫について紹介をしました。ウイルス・細菌による被害を根本的に解決するためには抵抗品種の開発が必要ですが、害虫被害の対策としては他に持続可能な天敵生物の利用という方法もあります。例えばキャッサバの害虫であるコナカイガラムシの被害対策には、天敵の寄生蜂を放流するという方法が多く取られていますし、ハダニの被害に対してはハダニを食べる肉食ダニや土着の天敵を利用する方法が有効です。

 

国際熱帯農業センター(CIAT)で行なわれているキャッサバの研究と遺伝子研究の簡単な説明、それから今後の展望として、キャッサバ需要の変遷とバイオマスとしての新たな利用可能性について話しました。CIATでは、世界中からコレクションしたキャッサバの品種を使って、キャッサバの生産性を高める研究(高収量品種、抵抗性品種の開発)と、食品価値・商品価値を高める研究(栄養素含有量を増やす、デンプンの質を高める)の両方向からの研究アプローチを行っています。2016年に中国のトウモロコシ最低価格買い付け制度の終了により代替バイオ燃料としてのキャッサバ需要が減ったことで、キャッサバの国際価格は低迷しています。しかし今後デンプンからバイオ燃料等への変換技術が進展すれば、再びバイオ燃料としてキャッサバが注目される可能性はあります。そのような場合でも、食料生産が圧迫されたり、現地農家が買い叩かれることがないよう注意していく必要があると思います。研究者も誰のための研究かということを常に念頭に入れて、現地で特に必要とされるような研究を進めていくべきだと思います。

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