2020 年度ルワンダ研修 ー事前研修①ー

2021 年 1 ⽉ 23 ⽇、2020 年度ルワンダ研修の事前研修の⼀環として、佐々⽊和之先⽣にオンライン講演をしていただきました。1994 年に⺠族⼤虐殺という悲しい出来事を経験したルワンダ。同国に残る⽖痕に衝撃を受けた佐々⽊先⽣は、2005 年から現地 NGO と協⼒して⼤虐殺後の物理的・精神的な復興を⽬指す「癒しと和解」プロジェクトを進めてきました。また、同国初の平和学科を PIASS(Protestant Institute of Arts and Social Sciences/プロテスタント・⼈⽂社会科学⼤学) に設⽴し、同学科の教員として教育の⾯から、若い世代とともに⼤虐殺について⾒つめる活動を⾏っています。

ルワンダ研修のメンバーとして、避けては通れない⼤虐殺についての議論。けれど、「気安く触れてはならない」というイメージがどうしてもあるので、お話しを聞いたり、質問したりするのはやはり緊張しました…  そんな中、佐々⽊先⽣は、現地で加害者・被害者双⽅の⼈々と対話を重ねることでしか知り得ない情報をもとに、現在の課題や⽭盾点についても本当にわかりやすくお話ししてくださりました。

先⽣は、「被害者だけでなく、加害者の⼼の声にも⽿を傾けること」の必要性や、現在のルワンダでのその困難さについて繰り返し⾔及なさっていました。「癒しと和解」プロジェクトでは、被害者側のツチ族と加害者側のフツ族による共同作業、特に⼥性どうしによる共同作業も⾏っています。その中で、今までフツの夫が虐殺した側として(たとえ⾃分の親戚がツチ族でも)肩⾝の狭い思いをしてきた⼥性や、そのために⼼の傷を語ることを許されなかった⼥性にも、思いを語る場が必要であると⼥性たち⾃⾝による気づきが⽣まれたのです。しかしはじめはもちろん、双⽅の⼼の溝は深いものでした。いくら政策で「ルワンダは⼀つで、⺠族の壁は乗り越えた」としていても、憎しみは容易には消えません。そのタブーから⽬を背けずに対話をした⼥性たち、そしてそれを促した佐々⽊先⽣の活動は、草の根的で⼀⾒微⼒に思えるかもしれませんが、これこそが本当の和解につながるのだと私は思います。

良し悪しはともかく、政治当局側の姿勢(ジェノサイドイデオロギー法など)により、現在⼤虐殺についての⾃由な発⾔は制限されている部分も多いです。けれど、「仲良くしなさい」と政府に⾔われても、悲しさ・憎しみを無かったことにはできませんよね。覆い隠したり、和解を強要したりするのではなくって、他⼈の⼼に向き合う姿勢や平和について考える機会をつくる佐々⽊先⽣の活動に気付かされることの多かった事前研修でした。佐々⽊先⽣、改めて貴重なお話をありがとうございました。

 

(東京外国語⼤学2 年 田口)

 

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